2014年10月13日月曜日
試験飛行が完了!!既に100機以上の注文があるホンダの小型ジェット機とは!?
試験飛行が完了!!既に100機以上の注文があるホンダの小型ジェット機とは!?
6月27日に、本田技研工業の米国子会社ホンダ・エアクラフト・カンパニー(HACI)は、小型ジェット機の「ホンダジェット(HondaJet)」の量産1号機が、米国での初飛行に成功したと発表しました。今後は2015年の納入を目指して、米国当局から運航に必要な「型式証明」の取得手続きを進めます。この初飛行でホンダジェットは、米ノースカロライナ州グリーンズボロ市のピードモントトライアッド国際空港を離陸した後、約84分の飛行で各システムが正常に作動することを確認する試験を行った後、1000人以上の同社従業員が見守る中、問題が発見されることなく着陸しました。この日試験飛行したホンダジェットは、パールグリーンにメタリックゴールドのストライプの塗装が施されたタイプでした。ホンダジェット
ホンダジェットの製造はHACIが手がけ、エンジンの開発と生産は米ゼネラル・エレクトリック(GE)と合弁で行っています。ホンダジェットはパイロットを含めた7人乗りで、エンジンを翼の上に配置するなど独自の設計によって室内空間を広くし、燃費効率向上を可能にしていることが注目されています。しかも他社の競合機種よりも広い客室空間と燃費性能を実現したにも関わらず、価格は450万ドル(約4億5000万円)と他社と同レベルに抑えられているため人気が高く、既に米国や欧州の富裕層や企業から100機以上が注文されています。ホンダジェットの売れ行きには関係者も驚いており、2006年10月に開催された全米ビジネス航空機協会ショーでは、初日からの3日間で既に100機の受注を超える事態になり、まるでパンケーキのように売れていくじゃないか、との声も上がったほどです。
ホンダジェットの量産機には、今回試験飛行したカラーの他、銀、赤、黄、青のバリエーションが用意されています。HACIの藤野道格(みちまさ)社長は、こんな美しい飛行機は見たことがない、との賛辞が最も嬉しかったと言います。このホンダジェット独特のデザインは、2012年9月18に米国航空宇宙学会から「エアクラフトデザインアワード2012」を受賞されています。この独特なエンジン位置を見つけたことで、驚異的な空力性能が発揮され、同クラスの競合機に比較して、燃費性能は約15%向上し、速度は約10%上がり、客室スペースも約15~20%広く確保できるようになったと言います。ホンダジェット
しかし価格は競合機と同等であるため、富裕層にビジネスジェット機を販売している業者の一人は、業界の常識を変えた、と驚嘆しています。しかもこの高性能をもたらした独特なデザインについては、既に特許を取得したため、競合他社は取り入れることはできません。つまり、10年は競争優位を保てるのだ、と藤野社長は言います。富裕層にビジネスジェット機を販売している業者の一人は、ホンダジェットの参入が、既に競合他社の値下げを余儀なくしていると語っています。
ホンダジェットの試験飛行では、最高速度348ノット(644km/h)、最高高度1万5000フィート(約4700m)を記録しました。HACIの藤野社長は、ホンダジェットは物作りにかける情熱の結晶、と語り、最先端の小型ビジネスジェット機をお届けできる、と自信を見せています。既に触れたエンジンを主翼の上に配置するという独自の設計は、空気抵抗を軽減し、燃費性能を向上させただけではなく、騒音の低減も実現しています。また、ボディにカーボン複合素材を採用することで、軽量化と高剛性化も可能にしました。エンジンはGE・ホンダ・エアロ・エンジン製のHF120型を搭載していますが、このエンジンは米国の航空機製造会社であるスペクトラム・エアロノーティカル社のFreedom S.40という9人乗りジェット機にも搭載されています。このエンジンも、同水準の推力を持つ他社製品に対して、小型軽量で低燃費を実現しています。
ホンダジェットには、ホンダの創業者である本田宗一郎氏の「いつかは空へ羽ばたきたい」という夢が引き継がれていると言えます。ホンダのオートバイのエンブレムがウイングマークであるのは、その夢が込められているからだとも言われています。そのため、ホンダの航空機事業への参入宣言はなんと1962年で、1986年には本格的に航空機研究を開始するために和光基礎技術研究センターが開設されています。1989年(平成元年)には米ミシシッピ州立大学ラスペット飛行研究所と提携し、エンジンは他社製ではありましたが、4年後の1993年には小型実験機の初飛行を成功させています。残念ながら、本田宗一郎氏はこれを見る事無く2年前に亡くなっています。その後ホンダはエンジンも自社製としてのホンダジェットを開発し、2003年12月に一般発表されました。2010年12月に量産型認定用機体の初飛行に成功し、2012年には量産ラインでの組み立てが開始されています。そして今回の量産1号機の初飛行に至ったのです。ホンダジェット
HACIは2015年1月から3月までには、顧客への納入を始めたい考えで、既に量産機10機が最終組み立ての段階にあります。後はホンダジェットにFAA(米国連邦航空局)のパイロットが搭乗して認定飛行試験が行われた上で、TC(型式証明)を取得できれば、顧客への引き渡しが開始できます。HACIはホンダジェットを、かつて米自動車業界で大きなブームをもたらしたホンダの小型車に喩え、ホンダジェットで「航空業界のシビック」を目指すとしています。ホンダジェット
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