2014年11月10日月曜日

ローテ入りへ、斎藤佑樹が身につけたい「山本昌の技術」

ローテ入りへ、斎藤佑樹が身につけたい「山本昌の技術」  内容は、5回無失点、5回1失点、5回途中8失点、6回1失点、4回3失点、3回途中5失点。彼の場合、2軍での結果まで詳しく報じられるため、抑えたり、打たれたりという印象が残る。しかし1軍の登板に限れば、5回1失点の後、中18日で6回1失点、中13日で3回途中5失点と、3度のうち2度は文句のつけようがないピッチングを披露している。斎藤佑樹  にもかかわらず、なぜ斎藤佑樹は1軍でローテーションに定着できなかったのか。  それは斎藤が、それだけの安心感を首脳陣に与えられなかったからだ。  しかも現状、ファイターズの投手陣の顔ぶれを考えれば、やむを得ない面もあったと思う。ルイス・メンドーサ、大谷翔平、上沢直之に、中村勝や浦野博司も結果を残してきた中、武田勝、木佐貫洋、吉川光夫らも先発のチャンスをうかがっていた。7月の斎藤が二度続けて1軍の先発機会を与えられなかったことは、他との兼ね合いを考えれば無理もなかった。しかし、昼と夜、1軍と2軍が交互に続く登板となれば、ピッチャーとしては、どうしてもピッチングを難しくしてしまう。斎藤佑樹  1軍初登板の時は、できることをするしかないと開き直った。  2度目のマウンドでは、中18日もの間隔が、ストレートの精度を狂わせてしまった。  そして、7月以降、3度目の一軍マウンドとなった8月14日の札幌ドーム。  今度こそ、安心感を与えるピッチングをしなければ――斎藤がそう考えたとしても不思議ではない。そのために、斎藤は今一度、ストレートを軸にしてマリーンズ打線に対峙しようと考えた。  結果、3回途中で5点を失い、58球で斎藤はマウンドを降りた。  試合後、栗山英樹監督はこう言っていた。 「球はよくなってる。なのに、何でこうなるのか。佑樹が進まなければならない、勝つために克服すべき課題がそこにある。それは、アイツの能力を考えればそんなに難しいことじゃないと思う」  しかし斎藤自身は、その監督の言葉を伝え聞いて、こう反応した。 「でも、打たれてしまったらしょうがないので……」  ボールはよくなっている。  しかし、結果が伴わない。  この日のマックスは143キロ。ストレートは58球のうち、32球。うち25球が140キロを越え、最速の143キロを記録したストレートは5球を数えた。それも、その5球すべてが、3点を失った初回に集中している。  強い真っすぐを投げる――この想いは、今年の斎藤を支えてきた軸だ。今日こそ、という強い気持ちが斎藤を力ませる。その結果が、初回の”速すぎる”ストレートだった。  ふと思い出したのは、ドラゴンズのキャッチャー、小田幸平の言葉だ。長きにわたって山本昌のボールを受け続けてきた小田が、こんな話をしていたことがある。 「昌さんのまっすぐは日本一、速い。しかも不思議なことに140キロが出てる時よりも、133~135キロくらいの方が速く見えるんです。そのくらいのスピードのときの軌道が、昌さんのボールを日本一の速さに見せるんでしょうね。これこそ、技術です」  山本昌も以前、こんな話をしていた。 「最近は昔の糸を引いたような、打ちづらそうな球筋はなかなか出なくなりました。全盛期はピシッと投げ切って133キロ。でもバットがピクリとも動かない、そんなボールを投げられてましたからね」  133キロの真っすぐなのに、バッターのバットがピクリとも動かない。  133キロの真っすぐが、日本一、速い。  そのカラクリは、腕の振りとスピードのギャップにある。  140キロの腕の振りで140キロのボールが来れば、バッターのタイミングは合う。それは、160キロの腕の振りで160キロのボールが来ても同じだ。 バッターは腕の振りに合わせてタイミングを取る。しかし、140キロの腕の振りで135キロのボールが来ると、バッターはタイミングを合わせづらくなる。つまり、山本昌には、その技術が備わっているのだ。斎藤が目指すべきはここだと思う。斎藤佑樹  この日の斎藤は、143キロの腕の振りで143キロのストレートを投げていた。  上体に力が入り、下半身とうまく噛みあわない。結果、左足に体重が乗りきらず、腕だけでスピードを出しに行ってしまう。  だから、ボールはいいのに結果が伴わなくなる。スピードは出るのに、打たれてしまうのだ。しかも143キロの腕の振りで変化球を投げると、スライダーも抜けて、高く浮く。試合後の斎藤がこう言っていた。 「真っすぐはよかったと思います。でも、まっすぐに力が入っちゃうから、変化球にも力が入っちゃう。で、全部が抜けちゃうというか……真っすぐに意識が寄りすぎているのかもしれません。もっと真っすぐに遊びがあった方がいいんですよね。真っすぐを100パーセントでパンパーンと行くと、本来は抜かなきゃいけない スライダーも、抜き切れなくなって、引っ掛けちゃうんです」  勝ちたい、結果を出したい、見るものに安心感を与えたい、次も1軍で先発したい。  ピッチャーの本能が、斎藤を力ませてしまう。  しかし、バッターにとって打ちにくい斎藤のストレートは、マックスが140キロ、平均すると137~8キロの軌道なのではないかと思う。8割の力で真っすぐを投げている時の斎藤は、変化球の抜けもよく、キレもある。しかも実際、斎藤の140キロに満たない真っすぐに対して、バッターは見送ったり、差し込まれてのファウルを打ったりしているではないか。ストレートに関して、スピードガンの表示が140キロを超えて速く出るのは、斎藤に関しては黄信号なのだ。斎藤はこうも言っていた。 「打たれたくないと思うと、100パーセントでいってしまう。そこには、一球でも無駄にしたくないという気持ちがあるんです。力を抜いたボールを投げられれば楽なんでしょうけど、それを打たれてしまったらと思うと、後悔しそうな気がして、つい力が入っちゃう。やっぱり、真っすぐに対する欲があるのかなぁ……確かに、うまく力が抜けている時は、見逃されるかファウルになるんです。でも、そういう真っすぐをもう一球続けようとすると、力が入っちゃうんですよね」  785日ぶりの勝利を挙げて以降は、勝ったり負けたりの“特別ではない”マウンドが続くと思っていた。しかし、ローテーションに定着できてない今もなお、斎藤にとっては“特別な”マウンドが続いている。  斎藤には、140キロの真っすぐを“速く”見せる技術は備わっている。  それ以上、力を入れて真っすぐを投げる必要はない。  だから栗山監督も、試合後の斎藤にこう告げている。 「今日のボールはよかった。でも、腕の振りとボールが一致し過ぎてしまうと、プロは打ってくる。佑樹のバッターを抑える技術のひとつには、腕の振りとボールをいかにずらすかというものがある。そこを自分でコントロールできるようになれば、勝てるピッチングができるはずなんだ」  試合後の札幌ドームの駐車場で愛車に乗り込む直前、斎藤は突然、左足を上げた。  「シュパーン」  彼はいきなり声を出してシャドウ・ピッチングをしたあと、こう続けて笑った。 「こんなふうに軽く、楽に投げる感じのほうがいいんですよね」  彼にとって、1軍のマウンドはもはや特別ではない。  そこで勝つためになすべきことは、彼自身が誰よりもわかっていた。  真夏の鎌ヶ谷で今、斎藤は次のチャンスを見据えている。斎藤佑樹 プーマ スニーカー スニーカー メンズ 人気 reebokスニーカー オールデン クラークス colehaan martens botas jaca ピストレロ columbia ジョンスメドレー タトラス

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