2014年11月1日土曜日

日本人の"コーヒー偏差値"を変えた、あの一杯

日本人の"コーヒー偏差値"を変えた、あの一杯 2年前の2012年のこと。私は朝6時半という超早朝に始まる勉強会を主宰していた。目を覚ますために美味しいコーヒーが欲しい。しかし朝6時半に開店するカフェは見つからない。とても困ったことを覚えている。ところが2年後のいま、様相は一変した。ただ100円玉を持って、セブンイレブンに行けばよくなったのだ。セブンカフェ セブンの回し者ではないのだが、私と同じ思いを持っている人は少なくないはずだ。実際、セブンカフェは2013年に大ブレイクし、年間4.5億杯も飲まれ、いきなり500億円もの売り上げをたたき出している。これがどれだけすさまじい数字か。読者の皆さんにはよくおわかりいただけるのではないかと思う。 なぜ、スタバは1万円コーヒーを売り出すのか? 美味しくて安価なレギュラーコーヒーには強いニーズがある――。セブンの成功を見たローソンやファミリーマート等もすぐさま追随し、2013年、コンビニカフェ市場は7億杯にまで急伸した。 このセブンカフェから、私たちはとても多くのことを学ぶことができる。 セブンカフェの大きな影響を感じたのは、つい先日、銀座のある有名レストランでランチを取った時のことだ。美味しい食事の後、出されたコーヒーは普段飲んでいるレギュラーコーヒーとは明らかに違う。「もしかしたらインスタント?」とすら感じる残念な味だった。 以前なら気にもしなかったことが、これだけひっかかるのはなぜか?考えてみると、普段飲んでいるコーヒーはほとんどがインスタントでも、缶コーヒーでもなく、レギュラーコーヒーだ。スターバックスなどいくらでもカフェはあるし、コンビニですら美味しいレギュラーコーヒーが飲める。いきなり味覚が肥えて、低品質のものを受け入れなくなってしまったのだ。セブンカフェ 巷で「高品質・高価格のコーヒー」が増えているのも、この話と無縁ではないだろう。たとえば9月17日にスターバックスがパナマ産のゲイシャ種という希少なコーヒー豆を使用したコーヒーを発売するのだが、これがなんと、250グラムで1万円。同程度のグラム数なら1000円強が大半であるスタバの豆の10倍という、見方によってはかなり冒険的な価格設定だ。ちなみに店頭での価格は、1杯あたり1850円だ。 美味しいコーヒーを知った消費者が、より高品質なコーヒーを求める――。日本のコーヒー市場は、底辺(100円コーヒー前後)が巨大化する一方で、頂上は高く、高品質化するというように、構造変化しているのだ。 日本は世界4位のコーヒー消費国だが、まだ少ない? コーヒー市場について、よりマクロな視点で見てみよう。日本のコーヒー市場は成長している。全日本コーヒー協会によると、国内のレギュラーコーヒー消費量は1990年から1.5倍になっている。 日本のコーヒー消費量は、世界各国の中でアメリカ・ブラジル・ドイツに次いで世界第4位(全日本コーヒー協会調べ)を誇る。しかし、実はこの数字は世界10位の人口のおかげだ。1人当たりの年間のコーヒー消費量で見ると、日本は世界29位。年間たったの340杯だ(トリップアドバイザー調査)。 一方、1位のルクセンブルグは年間2844杯と、なんと日本人の8倍の量を飲んでいる。ランキング10位の国でも日本の2倍近い年間600杯を飲む。こうして考えてみると、日本のコーヒー市場は、まだまだ伸びる余地があるのだ。 そんな中で出現したセブンカフェは、日本のコーヒー市場に、極めて大きな一石を投じた可能性があるのではないか。 “コーヒー偏差値”を上げた日本の消費者たちは、美味いコーヒーに殺到する一方、不味いコーヒーには見向きもしなくなるだろう。努力しないコーヒー企業の行く末は明らかだ。 「呼び水」としてのコーヒーを使い倒す企業たち セブン以外にも、他業種でコーヒーが大きな可能性を持っていることに気づき、大きな成果をあげた企業は多い。代表例は日本マクドナルドだ。2008年に発売した「プレミアムローストコーヒー」(100円)は、年間3億杯も売れている。セブンの年間4.5億杯には及ばないものの、これもお化け商品といっていい規模感だ。 そもそもマクドナルドは、新商品としてコーヒーの売上拡大を狙ったわけではない。プレミアムローストに取り組んだのは、意外なことに、ビックマックの売り上げを伸ばすためだったのだ。セブンカフェ ビックマックは成熟したハンバーガー市場において、圧倒的に高いシェアを持つ。この市場は成長が望めないものの、マクドナルドにとっては頼もしい稼ぎ頭だ。そこでマクドナルドは、「ビックマックでどのように稼ぎ続けるか」を戦略的に考えたのである。その答えは、ごくごく簡単な数式で導き出された。 まず、売り上げは「客単価×客数」だ。そして客数は「来店頻度×顧客獲得率」。つまり突き詰めて考えると、来店頻度を上げて、新規顧客を獲得すれば、客数が上がり、売り上げも拡大する。問題は、それをどのように実現するか、だ。 そこでマクドナルドが選んだのが、コーヒーだった。コーヒーは習慣性がある。摂取頻度も高い。しかし当時マクドナルドが店頭で出すコーヒーは、決して美味しいとは言い難かった。改善の余地がとても大きかったのだ。だから、本格的コーヒーを、最もお得感ある価格で提供すれば、来店頻度も上がるし、新規顧客も獲得できるはず、と考えた。シンプルで明確な戦略の目的を設定したのだ。 この明確な戦略の下で、マクドナルドはプレミアムローストを提供するために、コーヒー豆にこだわり、店頭でコーヒーを淹れるトレーニングも強化した。そして2008年、プレミアムローストは大ヒットしたのだ。 マクドナルドのプレミアムローストは、2008年当時にマクドナルドが戦略的に考え抜いた周到な商品ポートフォリオ戦略の産物なのだ。プレミアムローストは、マクドナルドの2011年までの売り上げ成長を支え続けた。 牛丼の「すき家」、回転寿司、ファミレスなどでも、本格的コーヒーを出すようになった。どれも新規顧客を獲得し、さらに定着させることを狙っているのだ。 大規模実験を経て挑んだ、セブンの執念 セブンカフェの狙いも、コーヒーそのもので稼ぐことではなく、新規顧客の獲得と定着化だ。ただ、この発想だけなら、他社でも考えついたかもしれない。セブンの本当にすごいところは、2013年初頭に全国1万6千店でセブンカフェを全国展開するのに先だち、あらかじめ仮説を検証し、数字で裏づけたことだ。 セブンは2012年から2013年1月にかけて、北海道の全861店を含む1799店でセブンカフェの試行販売を行った。その結果、北海道の客数が全国平均を上回ったのだ。9月が+6.3%、10月は+4.0%、11月が+2.9%、12月が+3.8%だった。 さらに調理パンの売り上げは3割増、スイーツは2割増になった。消費者は「併せ買い」をしたのである。こうしてセブンは「新しい利用シーンを創出できる」ということを確信し、全店導入を決定したのである。 他業種の企業が一斉にコーヒービジネスに取り組む理由。それはセブンやマクドナルドの事例を見れば明らかだ。新しい消費者を呼び込むとともに、彼らを固定客として、定着を図ることができるのだ。いま、差別化の手段として各業界がコーヒーに注目するのは、これだけの大きなメリットがあるからだ。 コーヒー業界が取り巻く環境は、いま、実にホットだ。加えてコーヒー業界は最新ビジネス戦略の宝庫でもある。いま、あなたが手にとって飲んでいる1杯のコーヒーについて深く考えてみると、実に様々なことを学ぶことができるのである。セブンカフェ スニーカー 人気 スニーカー レディース 人気 アディダス スニーカー ブッテロ danner 革靴 ブランド パラブーツ thorogood リーガルシューズ サルトル メンズファッション ブランド オニール グローバーオール

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